• 店舗ブログ/更新情報

掛け軸の買取相場はどのくらい?価格を決める要素や高く売るコツ

  
昭和期以前においては、書画の保存・鑑賞としては掛け軸/掛軸という装丁方法されたものが基本でした。それは日本家屋の日本間・床の間という構造において非常に扱いやすい形態だからでした。
現在の西洋化された日本家屋では、なかなか飾ることのできない形態で市場価格も低下した 掛け軸ではありますが、美術品としての価値が維持されている作品も数多くあります。
今回は 掛け軸の美術市場での買取相場から、売却のコツまでご案内します。

  

掛け軸の買取相場
 
掛け軸とは、絹本や紙本・本紙に描かれた絵画や書(文字・文章・詩・和歌・俳句など)を布や紙などの表具に貼り、利便性を考慮して、木の円柱に巻き付けて収納できるように表装したものです。
この仕立て方は軸装とも呼ばれ、円柱の両端には軸先という飾りが取り付けられているのが一般的です。
文章や手紙を仕立てた巻物が横方向に巻き付けるのに対し、掛け軸では縦方向に巻き付けているのが特徴です。
ご自宅から代々伝わる品物の中に、こうした 掛け軸が見つかったということはございませんか。
かつては、神仏を崇める対象としての仏画や季節・宴席を飾るものとして掛け軸をお持ちだったご家庭もあるかと思います。ただし、残念ながらこうしたものには、現在、美術的な価値があるものはあまりありません。
では、美術市場で価値があり、高い価格で取引されているものは、どのようなものでしょうか。
それはやはり、絵画でも、書でも著名で各分野で人気のある方が描いた作品ということになります。
大きくは次のようなジャンルで掛け軸が美術市場で売買されています。

  

1.古美術
古くは奈良・平安時代から江戸時代までの間に絵描かれた日本画・書です。
中国から日本に伝来した書画には、宋時代のものなどもあります。
2.現代美術
主に幕末から現在までに絵描かれた書画です。
特に昭和時代後半以降に制作された新作は、掛け軸の装丁が減ってきています。
3.茶掛け
茶道具として茶室の床の間に掛けられる 掛け軸です。
特に古い中国美術の中国画が用いられることもありましたが、主には禅語が書かれた書が多く用いられています。
一部、絵に詩や俳句などの文字を添えた画賛という茶掛けも多く見かけます。
茶道に関係する古い茶人の手紙なども、茶掛けになっています。
作者としては茶道家元・宗匠や茶道に所縁がある京都・大徳寺の僧侶が書いた作品が茶掛けとして多く用いられています。

   

以下に、作家名別の買取価格・買取金額の例を示します。
やはり有名作家や人気画家の作品は買取相場が高くなります。

●作家別/買取相場例 

円山応挙 10万円~100万円
伊藤若冲 数10万円~数100万円
尾形光琳 数10万円~数100万円
富岡鉄斎 10万円~100万円

横山大観 数10万円~数100万円
上村松園 10万円~数100万円
川合玉堂 数万円~100万円
伊東深水 数万円~数10万円
棟方志功 数万円~100万円
福田平八郎 数万円~数10万円

呉昌碩 10万円~数100万円

   

掛け軸の買取相場を決める作家以外の要素
 
上記で挙げたように、買取価格の高低は描いた作家であることによることは事実です。
では、作家以外の要素や同一作者間での差異が生じる要素にはどのようなものがあるのでしょうか。
ただし、多くの術品同様に、掛け軸の価格は基本的に時価であり、その価格は日々変動するものとお考え下さい。
大きい意味では、社会の景気などにも左右されます。
査定の要素としては、以下が重要なポイントです。

●画題
画題によっても買取相場は変わります。
画題の種類としては山水画、神仏画、花鳥画、水墨画、美人画、風景画、静物画などで、描く対象により分類されます。
全般的には、作者の得意とする画題の方が価格は高くなる傾向があります。
また、単色の作品より、彩色された作品の方が高くなります。
さらに中国作家の掛け軸など水墨画や山水画は、中国本土や海外ではインテリアとしても人気が高く、買取価格が上がりやすい傾向があります。

●市場に出回っている数
一般的には、市場に出回っている数が少ない希少性がある掛け軸ほど価格が高くなりやすい傾向があります。
制作活動期間が長い作家の場合、制作された作品数が多く、美術市場での流通量も多くなってしまいます。
そのため、特別な一部の人気作家を除き、たとえ有名作家の作品であっても価格は安くなりやすい傾向があります。

●鑑定書の有無
書かれた作品が本物であるかどうかの真作・贋作が確定できない場合は、市場には偽物も多く出回っているためグレーゾーンとしての価格となってしまう場合があります。
特に有名画家の作品となると、本画を写した模写や他の作者の作品に有名画家の銘・落款を入れてしまう贋作が多数流通しています。
落款・印譜や作風によりある程度の真贋判断はできますが、やはり鑑定書の付いた掛け軸の方が高くなりやすい傾向があります。
鑑定は書面で付属する場合と、箱の蓋裏に書付がされる場合があります。

●作品の状態
どんなに有名で、希少性のある作品でも、作品の状態が悪くなると、期待するほどの価格がつかない場合があります。
やはり、破れ、汚れ、修復の有無などがあると減点ポイントとなります。
また、かなり古い時代に書かれた掛け軸は別として、作者自身の署名・サインまたは鑑定者の箱書の有無が価格に大きく反映されます。
近年では作品が直接収まる桐箱と合わせて、外箱となる箱を作る場合が多く、外箱が付属した二重箱のものは価格が高いものとされています。

    

掛け軸を高額買取してもらうコツ
 
ここでは 掛け軸を高値買取が期待できる買取方法を紹介します。
ご自身で購入された掛け軸でない場合でも、より高値で買い取りをしてもらえる可能性が上がります。
まず、インターネッで買取業者のホームページを見てみましょう。
依頼先の専門業者の選び方は、美術品や茶道具を中心に買取している専門店や美術品に精通した鑑定士・査定士がいる買取専門店がおすすめです。
買取品目や買取実績もチェックポイントです。
ご自身の手間や都合を考慮して、来店しての店頭買取や自宅への出張買取、宅配買取などの対応可能性を確認します。
場合により、委託販売に応じてくれたり、相談への対応が良さそうなところをお選びください。
口コミなどの評価も参考に。
実際に電話して電話対応の様子や安心できる業者か、専門知識などがあるかを確認することも大切です。
買取情報や査定額の例も教えてもらえるかもしれません。

  
以下では、 掛け軸作品の保管と実際に査定を依頼するときの準備すべきことや注意点・留意点を挙げておきます。

●付属品を揃える
しまわれてあった箱などの付属品は捨てずにきちんと保管しておく必要があります。
掛け軸に付属品(箱や鑑定書などの付属書類)がついている場合は、まとめて提出してください。
特に、作者直筆の書付のある木箱(共箱)は保証書の代わりになるとも言えます。
これらが足りないと掛け軸の価値が下がり、買取価格が落ちる可能性があります。
鑑定書がない場合、その真贋を含めて所定の鑑定機関や鑑定士に鑑定を依頼すると発行してもらえる場合があります。
ただし、鑑定が否認された場合でも、一定の費用がかかるため、買取依頼して売却する価格に鑑定費用がにあうかどうかも検討が必要です。

●保存状態を良好に保つ
やはり美術品ですので、掛け軸でも保管状態の良い作品の買取価格は高くなりやすい傾向があります。
掛け軸は掛け方や保存状態が良くないと劣化が進みます。
注意すべき点としては以下のこととなります。
掛け軸を自宅で飾っている場合は、直射日光や強いライトなどの日焼けに注意しましょう。
押入れにしまう場合はやシミ、虫食いなどが生じやすいので注意が必要です。
サイズが大きくて長いので、しまい方を間違えるとシワになってしまいますので、巻き取り方の注意が必要です。
そのため、保管するときは細心の注意を払いましょう。
また、できるだけ定期的に外に出すとともに、風通しの良い保管場所に置くことが大切です。

   

掛け軸の売却・処分は事前に買取相場を把握して、売り時に注意!
 
掛け軸の買取は親切丁寧、経験豊富な査定士が在籍し、安心・便利で実績ある買取店・骨董品買取こたろうにお任せください。
豊富な買取相場データから専門スタッフが適切な買取額をご提示します。
出張料無料で納得の高価買取。
掛け軸以外の古美術品、鉄瓶や象牙などさまざまなお品物も買取可能です。
遺品整理、多数・大量のお品物の査定やご処分、ご売却にも対応可能です。

 

骨董品買取こたろう|確かな目利きで高額査定
URL: https://kotto-kotaro.com/contact/
WEBからメール、LINE査定にも対応!
店舗電話受付時間 9:30-18 0120-922-157