小磯良平とはどのような人物?画家としての実績や作風・特徴、代表作

昭和時代の洋画家として、特に人物画としての評価が高い小磯良平。東京美術学校在学中に帝国美術院美術展覧会で入賞し、若くしてその才能を開花させました。その優れたデッサン力によって描かれる人物は、特徴を正確にとらえており、落ち着いた色彩を用いることで、品格ある作品として仕上げました。特に、女性を描いた作品が多く、現在でも人気がある画題の絵画となっています。今回は、小磯良平についてご紹介いたします。
・小磯良平とは?
西洋絵画の伝統を基盤に、日本女性を気品ある写実表現で描いた近代洋画家です。
・小磯良平の作風や特徴
卓越したデッサン力に支えられた端正で上品な人物表現を余すことなく発揮しました。
・小磯良平の代表作
「日本髪の娘」「斉唱」「舞妓」と、それぞれの制作背景や見どころについて。
小磯良平とは?
兵庫県神戸市に生まれた小磯良平は、自然と西洋的な空気に触れていました。少年時代から黙々と絵を描き続け、その後は東京美術学校西洋画科に入学し、その画力を育てました。卒業後はフランスに留学し、帰国後は西洋絵画の伝統を受け継ぎつつ、気品と親しみのある女性像を描く画家となりました。デッサンを土台にした描写で、独自の表現を粘り強く探求しました。今でも多くのファンから愛されているほど人気がある洋画家です。
●小磯良平の生い立ち
1903年(明治36年)に神戸の貿易に携わっていた岸上家の次男として生まれました。キリスト教の家庭に生まれ、外国人居留地として洋館が立ち並ぶ環境で育っています。中学時代には詩を愛し、生涯の友人となった詩人・竹中郁らと交流があり、文学的背景も後の画風に影響を与えたと言われています。
1922年(大正11年)東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科に入学し、藤島武二(ふじしま たけじ)に師事しました。
在学中の1924年(大正14年)帝国美術院美術展覧会で入選を果たますが、親戚の養子となり「小磯」に改姓しています。
1927年(昭和2年)に課題の「自画像」と、友人をモデルにした「彼の休息」で最高点98点を獲得し、首席で卒業ました。
その後、フランスに留学し、古典絵画やデッサンを集中的に学びました。パリのグランド・ショミエール(パリ6区の名門美術学校。モディリアーニ、ミロ、ジャコメッティらがここで学んだ)で画技の基礎を深め、アングル(フランスの画家。19世紀前半に活躍した新古典主義の画家として知られる。ルーヴル美術館蔵『グランド・オダリスク』の作者として知られる)ら巨匠の作品に学びました。
●画家としての実績
1926年(大正15年) 第7回帝展「T嬢の像」特選
1928年(昭和 3年) 第13回帝展「裁縫女(裁縫する女)」特選
1936年(昭和11年) 猪熊源一郎らと新制作派協会(現・新制作協会)を結成
1941年(昭和16年) 従軍画家として戦争画「娘子関を征く」「斉唱」を新文展に出品
1953年(昭和28年)から1971年(昭和46年)まで、東京藝術大学教授として後進の育成に尽力
1957年(昭和32年) 朝日新聞連載の石川達三「人間の壁」に挿絵を描く
1961年(昭和36年) 朝日新聞連載の川端康成「古都」に挿絵を描く
1974年(昭和49年) 迎賓館赤坂離宮の壁画制作を担当
1979年(昭和54年) 文化功労者に選出
1982年(昭和57年) 日本芸術院会員に任命
1983年(昭和58年) 文化勲章を受章
1988年(昭和63年) 死去
小磯良平の作風や特徴
小磯良平作品の特徴として、以下のポイントが挙げられています。まずは、優れたデッサン力による人物表現。次いで、落ち着いた色調と端正な線描による画面構成。さらには、フランス留学時に学んだ技術を独自の画風として確立させています。
●写実性の高い人物表現
小磯良平の作品の中でも特に評価されているのは、日本女性を題材にした肖像画です。女性を描く際は、卓越したデッサン力で内面の感情まで丁寧に表現していました。西洋の椅子に座る和装の女性を描くなど、和洋の文化を融合させた独自の画風を確立しました。肖像画に加えて、人物を複数配置した「群像表現」でも知られています。
●端正で上品な画面構成
小磯良平の作品は、確かな描写力と落ち着いた色彩で描かれた、品のある作風となっています。西洋技法の研究と定着に努め、独自のスタイルを築き上げました。日本の近代洋画の流れの中で、写実的な人物表現の手本として参照されてきました。
●時代に左右されにくい画風
小磯良平は、写実を基盤とした人物画を一貫して描き続けました。20世紀の美術界では、抽象画や前衛芸術(20世紀初頭に登場した、美術における既存の枠組みや規範に対する挑戦を特徴とする芸術運動。視覚芸術における新しいアプローチを模索し、形式やテーマ、技法は前例のない自由さと創造性を表現した)、現代アート、モダニズムなど、時代ごとに大きな潮流が生まれていましたが、こうした当時の流行に依存しない画風でも知られていた画家です。
小磯良平の代表作は?
2008年韓国で小磯良平の作品が公開されました。それは1935年に描かれた少女像「日本髪の娘」であり、所在不明となっていた作品として話題となりました。また他の代表作として「斉唱(1941年)」「舞妓(1961年)」があります。これら以外にも、元宝塚歌劇団の女優・八千草薫がモデルを務めた作品「婦人像」が知られています。
●日本髪の娘(1935年)
戦前、1935年「第一回第二部会展」に出品され、注目を集めた作品ですが、李王家美術館の購入により海を渡った後、長らく所在不明となり、「幻の作品」とされていました。しかし、2008年、韓国国立中央博物館の特別展「日本近代西洋画」で公開され、これを機会に所在が明らかとなった作品です。今年、神戸市立小磯記念美術館で特別展が開催され、里帰りとして作品が公開されています。
●斉唱(1941年)
太平洋戦争開戦前夜に描いたといわれる作品です。黒い制服に身を包んだ神戸市の松蔭高等女学校(現在の松蔭女子学院)の女学生を描いた作品です。小磯良平は同校の校歌の記念楽譜の表紙も手がけており、作品との関連が語られることもあります。
●舞妓(1961年)
小磯良平は、1958年から1960年代にかけて京都に通って舞妓を描いています。容姿だけでなく、着物の装いから女性の年齢や内面まで描き出そうとしました。舞妓を描いた作品は雑誌の表紙や製薬企業のカレンダーにも用いらました。
その他、フランスでは踊り子、帰国後は白川女、裸婦、フランス人形などの作品を生み出しています。
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洋画でありなが、日本人の姿を的確に表現した小磯良平。写実を基盤とした人物画は現在も次世代の画家へと引き継がれ、写実画として絵画の一ジャンルを築く流れを作ったとも言えるでしょう。その、端正で精緻な作品は、油彩画のみならず、素描/デッサンの作品や銅版画・リトグラフなどでも人気が続いています。
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小磯良平に関するQ&A
●Q.小磯良平の弟子は誰?
A.小磯良平に師事した画家として、石阪春生(いしざか はるお)が挙げられます。1929年(昭和4年)、神戸市に生まれ、関西学院大学を卒業後、小磯良平に師事しました。主に横顔の女性を描いたことで知られ、神秘的で都会的な憂愁を帯びた作風が特徴です。
●Q.小磯良平の作品の価格は?
A. 大きさにもよりますが、油彩画で数十万円から数百万円となります。水彩画やデッサンでは、数万円から百万円程度、銅版画およびリトグラフなどでは、左記以下で入手できる作品があります。画題として、静物画より人物画の方に人気があり、より高額となる傾向があります。
●Q.小磯良平の家族は?
A. 実父は貿易商の岸上文吉、実母はこまつで次男として神戸で誕生しました。その後、在学中に小磯吉人(大日本製薬社長)とその妻英子の養子となりました。また叔父(養母・英の弟)・小寺謙吉が、東京美術学校への進学・在学中を金銭的・住居面で援助したそうです。本人は、戦前に結婚し、娘2人が生まれています。
●Q.小磯良平の作品が展示されている美術館はどこ?
A.神戸市立小磯記念美術館 (兵庫県神戸市向洋町/晩年のアトリエが復元されている)、東京国立近代美術館 (東京都千代田区)、京都国立近代美術館 (京都府京都市)、兵庫県立美術館小磯良平記念室 (兵庫県神戸市)などでコレクションを見ることができます。
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