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魯山人とはどのような人?人物像や作品の特徴・魅力、代表作

「やきもの作るんだって、みなコピーさ。」こう嘯いて、北大路魯山人は古陶磁の趣を取り入れた作品を作り続けました。魯山人の陶芸作品は、現在でも高値で取引されています。陶芸のみならず、漆芸、書、篆刻などの作品は死後60年を過ぎてなお、多く人々が魅了されています。魯山人とはどのような人物で、どのような作品を残しているのでしょうか。今回は、北大路魯山人についてご紹介します。

 
魯山人とは?
美術、特に陶芸作品の作者として名前の知られている魯山人とは、どのような人物なのでしょうか。
フルネームでは、北大路魯山人(きたおおじ ろさんじん)ですが、現在では略称として魯山人で通じるようになっています。本名は房次郎といい、魯山人という名前は自分でつけた号とされてます。
20世紀を代表する日本の芸術家のひとりであり、大正から昭和にかけて、書・篆刻(てんこく/木や石に名称や号などの文字を刻むこと)・料理・陶芸など幅広い分野で活躍した人物です。

  

●生い立ち
魯山人は、1883年、京都の上賀茂(かみがも)神社の社家(しゃけ)に北大路家の次男として生まれました。社家とは世襲の神官の家柄のことです。
しかし、生まれてすぐに里子に出され、住む場所を転々とし、不安定な幼少期を過ごしたようです。
温かい家庭に憧れを抱いていた魯山人でしたが、6歳の頃に京都の木版師・福田武造の養子となり、33歳になるまでの27年間、福田姓を名乗っていました。
養子で育つうちに、食事係の担当を経て、食材や料理の知識を得たと思われます。成人すると、書家・岡本可亭に書を学び、篆刻で生計を立てていました。
また、京都や金沢の文人や豪商の食客として滞在したことや、その後に東京・京橋に共同経営で古美術店で開き、その店で料理を提供したことをきっかけとして、更に食と芸術に磨きがかかることになったようです。
つまり、魯山人の芸術は、「書」という技術をベースに、「食」という欲望を満たすため、「陶芸」へと発展していきました。そして、幼少期からの「料理を最高に美味しく味わう」という目的が、実用的かつ力強い美しさを生み出したと言えるかもしれません。

●人物像
魯山人は、「高みを行く者は大衆に理解されない」と考えていた、と言われています。それは、大衆受けする美よりも、自らの信じる美こそが至高だ、という価値観を持っていたためです。強い美意識ゆえに、一般の感覚とは距離がある言動も見られたようであり、孤独で恵まれなかった生い立ちが起因すると考えられています。
また、食に対する強いこだわりを持つ美食家であり、その言動は本人が執筆した書籍に表されています。

●実績
魯山人は、陶芸・書・絵画など、多岐にわたって活躍していました。過去には、人間国宝の指定を打診されましたが、辞退したため人間国宝ではないものの、戦後の日本陶芸界に広く影響を及ぼした人物とされています。
現在も、多くの美術館では高い評価を得ており、魯山人のコレクターは多く、骨董市場でも人気があります。すべて魯山人自らが関わった作品であり、一点ものの作品も多くあり、保存状態の良い器や書は骨董市場でも評価が高くなっています。

 
魯山人の作品・特徴
魯山人は書道や絵画、工芸の分野でも才能を発揮していきました。特に、当初共同経営していた料理店「星岡茶寮(東京・赤坂で1925年開業の会員制料亭、1945年の空襲で消失)」では、当初使用していた古陶磁では不足し、理想のもてなしをするため、自分で作品を作っていました。
その後、星岡茶寮の経営者と仲違いして独立した後は、支援者による作品の買上げや個展などで作品を販売し、芸術家としての名声を得ていきます。

 

●料理を引き立てるための器
魯山人が制作した陶器は、数十万点に及ぶともいわれています。ただし、一から全てに関わったというわけではなく、職人による製作に、魯山人が一手間加えるというものが、多くを占めています。
先にご紹介した星岡茶寮という会員制の料亭を経営したことがきっかけとなり、本格的に陶芸家としての道を歩んでいった、と見られています。
器と食には並々ならぬこだわりがあり、「食器は料理の着物」という言葉を魯山人は残しています。魯山人の陶器は趣(おもむき)のある上品な器であり、料理を盛り付けることで、より一層魅力が増すのが特徴、と言われています。

●のびのびと描かれた絵付けと大胆な造形
魯山人の作品には、写実的すぎない柔らかい絵柄や、花鳥・魚介など身近なモチーフが多くあります。器の形に合わせた、自由でのびやかな絵付けも特徴と言えます。
縁がうねっていたり、四隅が反りあがっていたりなど、四角皿や平皿に一枚として同じ形状の物はなく、大胆な造形も、魯山人作品の魅力と言えるでしょう。

●豊富な技法・多彩なスタイル
魯山人は師につかず、古美術や陶器に囲まれた生活の中で見る目を養い、先人に学ぶというスタイルを基本として、古美術など独学で研究を重ねていったったようです。
のびやかな作品は、専門の画家にはない魅力を放っています。
作陶では、ろくろを使わない「手びねり」ならではの、柔らかな温もりも魅力となっており、現代でも多くの人を惹きつける理由の一つとなっています。
代表的な技法の例として、志野(白い長石釉を使用した作品)、織部(緑色の織部釉を使用した作品)、赤絵(赤い上絵の具を施した作品)などがあります。

 
魯山人の代表作
以下では、魯山人の作品で特に人気がある、志野、織部、絵画のいくつかをご紹介します。

 

●志野茶碗
魯山人の代名詞にもなっている作品が、紅志野の茶碗で、長石釉の下に施された鬼板という赤土がも、全体的に緋色となって浮かぶ作品です。理想的な焼き上がりの茶碗は、実用性と美しさを兼ね備えていると言われています。

●織部マナ板皿(おりべまないたざら)
魯山人が考案した、長方形の大きな「マナ板皿」です。宴席などで、量の多い食材を並べることで、見るものに非常にインパクトを与えることができる器です。鉄絵の線と織部の緑が、美しく調和した作品となっている。表面に凹凸をつけたことで、自然で素朴な景色が生まれています。
魯山人が辞退した人間国宝は、まさにこの織部という技法によるものでした。

●水仙画賛
水仙が、画面から見切れるほど伸びやかに描かれている作品です。全体的に控えめで落ち着いた雰囲気を持っています。昭和初期頃の魯山人は、緻密で色彩豊かな画を残しています。

その他、椿色絵の鉢、福の字の呉須染付の向付、備前焼の花入、絵付けされた漆器、店名・施設名が篆刻された木の看板などが美術館やギャラリーの展覧会でみることができます。

 
現在も高値取引されている魯山人作品。でも、ご購入・ご売却にはちょっとした注意が必要!
上記でご紹介した魯山人の作品は、どのようなものでもそのジャンルにおいて、非常に高値で取引されています。
ただし、特に注意が必要なのは、こうした価値に目をつけた贋作を作る者や骨董業者が非常に多いことです。さらに、注意しなくてはいけないことは、魯山人作品の鑑定を行った方(黒田陶々庵)の箱書まで模倣して作られた作品が美術市場で流通していることです。
こうした巧妙に製作された偽作品は、魯山人の死後、昭和時代から多数作られており、また相応に高い値段で販売れていることがあります。
これから魯山人作品をコレクションしようとしている方のみならず、お持ちの魯山人作品の真贋については、信用できる骨董商を見つけることが必要です。

 

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