専門店で買取可能な陶器・磁器とは?人形・火鉢についても解説
骨董品における陶器・磁器は、様々な種類があります。茶道具としてのもの、西洋美術におけるもの、工芸品としてのもの、そして中国美術品におけるものなど、あらゆるジャンルにおいて陶器・磁器が存在しています。
年代・使用方法より状態は様々であり、買取査定を依頼する際に「状態が悪いのに値段がつくのか?」や「価値のあるものなのかわからない」などと思うこともあるでしょう。
この記事では、陶器磁器の状態を基準に買取可能なものを紹介しつつ、高額査定が期待できる陶器・磁器を紹介・解説していきます。
記事の後半では、こたろうで実際に買取を行った陶器・磁器の一部を紹介していきます。
陶器・磁器の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
陶器・磁器は専門店で買取依頼するのがベスト!
陶器・磁器の価値は、作者・制作された年代が大きなポイントです。
インターネットが普及した現在では、フリマサイト・ネットオークションなどで気軽に個人売買ができます。しかし、陶器・磁器に限らず、骨董品の適正な価値を見出すには、専門的な知識が必須であるため、しっかりとした知識を持った鑑定士がいる専門店で鑑定を依頼すべきでしょう。
また、フリマサイト・ネットオークションでの骨董品の売買は、「購入した品物を骨董品店に持ち込み査定依頼したら偽物だった」というトラブルが頻繁に起きています。
このようなトラブルを避けるためにも、専門店での買取依頼が安心です。
買取可能な陶器・磁器かどうかは品物の状態がカギ!
高価なブランドもの・伝統のある陶芸品の陶器や磁器は、非常に美しく、日常使用目的以外にも観賞用としてコレクションする方も少なくありません。
日常使用・鑑賞用としても、品物の状態が重要になるジャンルです。
具体的に、どの程度の状態のものが買取可能なのか解説していきます。
多少の損傷がある場合は買取店舗の判断による
多少の損傷・汚れがある場合、買取店舗の判断次第で買取可能な場合があります。
まず、大前提としてブランド品・歴史的価値があるものなど、元々価値の高いものである事が必須です。
その上で、損傷の状態により買取店舗側の判断で、買取するかどうかが判断される事が多いでしょう。
もちろん品物の状態は、非常に重要なポイントであるため、状態の良いものと比較すれば、査定額は下がってしまう可能性が高い様です。
損傷のある陶器・磁器の買取を依頼したい場合は、事前に店舗に問い合わせをしてみましょう。
大きな損傷がある場合は買取不可な場合も
欠けなど、多少の損傷・汚れであれば、買取可能な店舗もありますが、例えば完全に割れてしまっているなどの場合は、多くの店舗で買取は困難な事が多い様です。
しかし、中には買取の相談に乗ってもらえる場合もあるので、接着剤などを使って自分で修復しようとせず、相談を受けて貰える店舗があれば、まずは相談してみましょう。
使用済みの陶器・磁器は買取可能?
損傷のある陶器・磁器同様、まず大前提に元々価値の高いものである事が必須です。
また、比較的新しい時代に制作された作品の場合は、使用済みである場合は損傷・汚れなどのダメージが買取可能・不可の分かれ目となる場合があります。
歴史的価値の高い古い陶器・磁器の場合は、汚れがない方が珍しいため、例え汚れがあったとしても高価買取が期待できるでしょう。
陶器・磁器と言えば食器類だけど、人形や火鉢は買取可能?
陶器・磁器で、皆さんがまず思い付くのは、食器ではないでしょうか?
見かけた事のある方もいらっしゃると思いますが、陶器・磁器で作られた人形(フィギュリン)も、陶器・磁器として買取が可能です。
また、かつて日本で暖をとる際に使われていた陶器・磁器の火鉢なども、場合によっては買取が可能な陶器・磁器の1つと言えます。
火鉢は、特に伊万里焼・九谷焼の火鉢や、作家ものの火鉢は、高価買取が期待でるでしょう。
フィギュリンにおいては、マイセンの古いものは非常に高価な金額で取引きされています。
フィギュリンは、緻密なデザインが施されている事が多く、買取依頼などの際の持ち運びには充分注意が必須です。
火鉢のような大きな品物、フィギュリンの様な壊れやすい品物の買取依頼の際には出張買取を依頼しましょう。
中でも高価買取される陶器・磁器はどんなもの?
ここまで、買取可能な陶器・磁器を紹介してきました。次に紹介するのは、その中でも高価買取が期待できる陶器・磁器を紹介していきます。
ブランド・有名陶芸品の古い陶器・磁器製品
日本国内・海外問わず、古い陶器・磁器は価値が高い傾向にあります。
まず挙げられるのが、デンマーク王室御用達のロイヤルコペンハーゲン・西洋白磁の頂点と称されるマイセンなどのアンティーク品です。
買取り額は高価な品物で、20万円を超えるものも珍しくありません。
日本国内のものでは、有田焼・伊万里焼などが世界でも高く評価されています。年代・作者にもよりますが、50万円を超える額で買取りされる品物もあります。
もしかすると、こういったアンティークの高価な陶器・磁器がご自宅に眠っているかもしれません。
今勢いのある中国製の陶器・磁器
中国美術品という枠にも属する中国製の陶器・磁器は、驚くほど高価な品物が存在しています。
中国の歴史が長いことは皆さんご存知でしょう。中国美術品の歴史も比例して長く、古い美術品では、紀元前のものも存在しています。
2013年のエピソードとして、アメリカのニューヨーク在住の方が近所のガレージセールで3ドル(当時の日本円290円)で購入した椀を、思いつきで鑑定に出したところ北宋時代のものと判明。
この椀は競売にかけられ、最終的に222万5000ドル(当時の日本円で約2億円)にまで跳ね上がるという珍事がありました。
中国美術品は2007年より中国国外への持ち出しが禁止されており、その希少性から陶器・磁器に限らず中国美術品自体が、状態や年代により驚く様な査定額となる可能性を秘めています。
こたろう|実際に当店が買取した陶器・磁器をご紹介
ここからは、こたろうで実際に買取をした品物の一部をご紹介します。
現在、陶器・磁器の買取依頼をご検討している方は、是非参考にしてみてください。
九代大樋長左衛門 黒楽茶碗
加賀の茶陶を代表する大樋焼。近代茶道会と密接な関係を築き茶碗作りの名手と称されたのが九代大樋長左衛門。茶道家にも高い人気を誇り、特に黒楽茶碗は高額査定が期待できる。漆の二重箱がついており、共箱に家元の書付があったので更に高い評価となった。
買取価格23万
中国青磁花瓶
中国美術は現在、国の発展と共にその価値も高くなっている。国外に流出してしまった美術品を中国に戻したいという流れも強く、特に時代のある作品は高い査定が期待できる。この作品もおそらく120〜150年前に生産された作品と思われ、時代の価値と共に美しい紋様と高い技術・デザイン性が評価できた。
買取価格45万
北大路魯山人
北大路魯山人は大正から昭和にかけて、書・篆刻・料理・陶芸など幅広い分野で活躍した芸術家です。特に美食家・陶芸家として知られていた芸術家です。特に美食家・陶芸家として知られている。贋作も多く、作品の幅も広い為、本物を見分けるには長い経験と知識が必要。この作品は本人の書付がある共箱と、魯山人にしか出せない表情が随所にみられ本物として間違いのない品物と判断できた。
買取価格110万円
陶器・磁器を少しでも高価買取してもらうためのポイント
買取を依頼する際、もともと高価な品物でもそれほど高価ではない品物でも、より高値で売却したいものです。
ここからは、お手持ちの陶器・磁器を買取査定時に最大限評価されるために、押さえておきたいポイントを紹介します。
陶器・磁器を保存する際はしっかり乾かし紙にくるむ
陶器・磁器を水分が残ったまま、箱に入れてしまうとカビの原因となります。
洗ったあとは、しっかりと乾かし緩衝材代わりの紙にくるんでから箱に入れましょう。
複数の、陶器・磁器を同じ箱に収納する際は、品物の間にも丸めた紙を挟むなどして、品物同士がぶつかって破損しないようにしましょう。
付属品の状態も大事な査定ポイント
陶器・磁器に付属する共箱・共布の状態も査定のポイントです。
木箱である場合も多いため、湿気のある場所での保管は避けましょう。また、直射日光も日焼けの原因になるため、気温・湿度が安定した直射日光の当たらない風通しの良い場所で保管する事がおすすめです。
汚れを避けるために、別の箱に収納するのも良いでしょう。
汚れがある場合でも無理矢理落とさない
緻密なデザインが施された品物は、無理矢理拭いたりすると破損の原因となります。
特に、フィギュリンは細部に至るまで、非常に緻密なデザインが施されているため、柔らかい布などでサッと埃を落とす程度のお手入れが無難です。
破損の心配がある場合は出張買取を依頼する
陶器・磁器は、非常に壊れやすい品物です。店舗査定を依頼する際の梱包時・移動時にも破損のリスクは大いにあります。
このようなリスクを避けたい場合は、出張買取を行っている骨董品買取店舗に依頼するのがおすすめです。出張査定であれば、梱包・持ち運びを避けた上で鑑定をしてもらえます。
陶器・磁器の買取依頼は是非こたろうへ!
今回は陶器磁器に関して紹介してきました。
デザイン・ブランドとして価値が高いもの、伝統工芸として価値が高いもの、そして歴史的観点から価値が高いものなど、さまざまな陶器・磁器が存在しています。
このような陶器・磁器の価値は、知識を持った人にしか分からないものです。
こたろうでは、品物の特性に合わせ柔軟に対応できるよう、さまざまな査定方法を用意し、経験・知識豊富な鑑定士が依頼者様の大切な陶器・磁器をしっかりと鑑定し、適正な価格を提示します。
陶器磁器の売却をご検討の方は、ぜひ一度こたろうにご相談ください。