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奈良・薬師寺にて・・・おっちゃんのつぶやき/薬師寺東塔/平山郁夫・大唐西域壁画/田渕俊夫・阿弥陀三尊浄土図

●130年ぶり、12年間の大修理/薬師寺東塔 

あっ、そこのカメラを下げたお兄さん。ちょっとこちらへ来なさい。 

あんた薬師寺ははじめてか。ああ、中学の修学旅行以来か。それはいい時に来よったな。この東塔は1300年前に建てられたもんやけど、12年前に始まった解体修理が終わったばかりや。12年も囲いに入ったきりやったから、東西の両塔が並んで見られるのも12年ぶりや。お兄さん、ほんまにええ時に来よったな。 

「凍れる音楽」と言われていたな。建築の美しさを現したことばらしいが、てっぺんの水煙で天女さまが楽器を弾いてんねん。音楽はそれかもしれないなぁ、とおっちゃんは思うけどな。 

ところでこの塔は六重に見えるやろう。せやけど実は三重塔で、少し小さくなった屋根は実は飾りや。「もこし/裳階」ちゅう飾り屋根なんやな。 

つぶつぶをぎゅーと固めた硬―い大阪名物のお菓子な。それは「おこし」。 

皮を剥いてから焼いてな、焦げ目がついたら醤油を刷毛でしゅーと塗ったら、かぶりつきたくなる黄色いやつや・・・。それは「もろこし」。 

お兄さん、ボケたらすかさずつっこみやで。なんで自分でいわなあかんねん。笑いを狙ってうけへんのが、おっちゃんは生きていて一番つらい。二番目につらいのは、阪神タイガースの最下位が決まった時やな。なんやしらんけど。 

●三蔵法師と平山郁夫/大唐西域壁画 

玄奘三蔵院は見てきたかな。平山郁夫先生の絵はすごいやろう。20年前にできた絵で、のべ49メールにもなるんや。「須弥山」として描いたヒマラヤの山々。神々しい景色やな。それと石仏や洞窟のあるバーミヤンの風景な。シルクロードをライフワークとして描いていた平山先生の集大成の壁画やで。「不東」を心に刻んで仏典を求めてインドへ向かった玄奘の孤独な旅を彷彿させる絵やと思わんか。そういえば天井の青い色はラピスラズリちゅう宝石を使っとるんやと。ぺんてるの水彩絵の具とちゃうよ。真っ青の宝石の天然色やな。「思い出はモノクローム、色を着けてくれ~♪」ちゅう歌があるな、「君は天然色」。しっとるけ。 

そうそう、玄奘三蔵とは孫悟空の三蔵法師さんのことやな。昔、女優の夏目雅子がテレビで三蔵法師の役で出とったんやけど、べっぴんさんやったな。せやけど若くして白血病で亡くなってしもて・・・、シクシクシク。最近、おっちゃんはますます涙腺がゆるんでな・・・。 

●田渕俊夫/阿弥陀三尊浄土図/食堂壁画・仏教伝来図  

食堂の壁画もみたかいな。田渕俊夫先生の書いた阿弥陀様もきれいな絵や。平山先生のお弟子さんの書いた六メートル四方の大作や。もともは仏像が安置されていたのだけど、平成の世では仏画を納めたということやな。平成随一の仏画やおもうで。背後の壁画もすごいなー。遣唐使船で仏教を伝えた時の様子や平城京の奈良の様子やらを14面でのべ50メートルも描いてはるんで。平山先生は仏典が中国まで届けられる道筋を描いて、田渕先生はその仏教が日本に伝わる様子を描いて、子弟でバドン繋いだちゅうわけやな。田渕先生はやわらかな色合いの美しい日本画や。平山先生の残した岩絵の具もつかわしてもろうたと、いうてはったな。 

えっ、お兄さん、もう東京へ帰るんかいな。残念やなー。 

まあ、奈良も薬師寺もええところやで、たまには来ぃや。 

境内で時々コンサートもやっとるで。昔は、さだまさしとか安全地帯、徳永英明とか。それとAKBやらPTAとか、BCGとか・・・だったかな。なんやしらんけど。 

あと、お兄さん、帰るなら最後は道場で写経をやってかなあかんで。 

2000円ポッキリやさかい、やってき。コロナ避けにもなるかもしれん。おっちゃんの気持ちとしては、まけてあげたいけど、おっちゃんにそんな力ないからかんべんしぃや。 

ほな、元気でな。 

(ゴーゴー・・・) 

「♪~まもなく、新横浜です。横浜線と地下鉄線はお乗り換えです。新横浜を出ますと次は品川に止まります。 Ladys and gentolmen・・・」 

あー、だいぶ寝たなー。 

もうじき到着か。なんか、いやな夢やったな。 

薬師寺でけったいなおっさんに絡まれた夢やで・・・。 

あー、しんど。 

ん? あれ、わてなんで、関西弁?。 

えー、わてら入れ替わっとる~?!