中国美術
徐世昌 中国美術/書 掛軸の買取実績
お祖父様の代からお手元にある掛軸の査定依頼があり、
出張鑑定いたしました。
拝見した中に、中国作家の掛軸作品が数点あり、
徐世昌の書がありました。
査定のポイント
徐世昌(1855-1939)は清末・中華民国期の中国の政治家です。
辛亥革命の後、中華民国四代大統領も勤めました。また書や学問に優れ、
著作や書画の作品も多く残しており、現在も高い評価を受けています。
先代より大切に保管されていたそうですが、実際にほとんど飾られることがなく、
次のコレクターがいるならば手放しても、という事でお譲りいただきました。
●徐世昌
1858年天津(てんしん)生まれ。
1911年の辛亥(しんがい)革命後、清の遺老として退位後の宣統帝の師傅(しふ)となった。
1914年、袁世凱(えんせいがい)の推挙により国務総理となった
1915年、袁の帝政計画に反対して辞職。
1918年、安徽(あんき)派、奉天派軍閥に推されて大総統に就任し、
南方派(革命派)との和議を策したが成功しなかった。五・四運動では民衆運動を抑圧した。
1922年、奉直戦争で奉天派が敗れて辞任し、それ以後は故郷の天津に閉居した。
1939年 死去
鑑定士より一言
1900年代初頭ごろ、社会情勢の変化の中で、
中国美術品の多くが日本に流入しました。
中国と様々なつながりを持つコレクターに
優品が渡った事が知られています。
現代では、こうした中国美術品を自国に
買い戻そうとするバイヤーの動きが活発です。
お手元に気になる中国書画、工芸品がありましたら、
お気軽にお声掛けくださいませ。
この度はありがとうございました。