日本画・掛軸

月岡芳年 絵画・版画・浮世絵 の買取実績

月岡芳年

買取エリア

埼玉県狭山市

    永年の浮世絵コレクションを少しずつ整理されたいとのご相談がお電話であり、
    訪問査定いたしました。コンディションの良いものの中から見せていただき、
    10枚ほどお買取しました。
    その中に月岡芳年の「老婆鬼腕を持ち去る図」がありました。

    査定のポイント

    月岡芳年(1839-1892)は江戸末から明治半ばにかけての浮世絵師です。
    歌川国芳に師事し、後年は新聞向けの挿絵を多く手掛けました。
    西洋画の影響を受けた写実性や怪奇物、残酷絵で近年もコレクターに人気があります。
    今回の作品は「新形三十六怪撰 茨木童子」(明治22年)の中の一作で、
    老婆に化けて自分の切られた腕を取り返しにくる茨木童子の姿が描かれています。
    晩年の芳年らしい独自の構成が、明治浮世絵最後の存在感を見せる作品です。
    色褪せも少なく、オリジナルの状態をよく残したお品物として評価しました。

    ●月岡芳年
    1839年 江戸新橋の商人の家に生まれる。
    のちに浮世絵師・月岡雪斎の養子となり、絵を学ぶ。
    1850年 有名浮世絵師・歌川国芳のもとに入門。
    1853年 『画本実語教童子教余師』では吉岡芳年の号で挿絵を描く。
    1865年 養父雪斎の姓である月岡を名乗る
    1866年から67年にかけて、同じ国芳門下で兄弟子の落合芳幾と『英名二十八衆句』を制作
    1870年 この頃から神経衰弱となるが、3年ほどかけて回復。
    1874年 代表作『桜田門外於井伊大老襲撃之図』を発表。
    1885年 『奥州安達が原ひとつ家の図』を発表。
    1889年 妖怪画『新形三十六怪撰』の制作を開始。
    1892年 死去。

    鑑定士より一言

    江戸末から続いた浮世絵の人気は明治期に終わり、
    大衆向け新聞の挿絵が中心になっていきます。
    同時に海外で浮世絵構図の独自性が注目されて、印象派の画家たちに多大な影響を
    与えたのは美術史上有名な話です。
    今回は大切なコレクションをお譲りいただきありがとうございました。
    まだご整理途中との事で、継続してお役に立てれればと思います。
    浮世絵、春画などのご整理ご相談がありましたら、
    こたろうまでお気軽にお問い合わせくださいませ。
    この度はありがとうございました。

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