日本画・掛軸
荒井寛方 絵画/日本画 掛軸の買取実績
祖父様のご遺品整理でご用命いただき、作品の整理を兼ねて
多数の作品を見させていただくために、出張査定いたしました。
掛軸作品の多くが江戸から明治期の作家の物で、
その中に荒井寛方の仏画がありました。
査定のポイント
荒井寛方(1878-1945)は明治から昭和にかけて活躍した日本画家です。
仏画に秀でて評価され、インドの詩人タゴールとの交流を通して渡印し、
教鞭の傍ら壁画の模写なども行いました。その後院展などで活躍し
「仏画の寛方」と呼ばれました。
今回の作品「樹下説法」は、弟子に教えを説く釈迦の姿を描いた物で、
色調や顔の表現に壁画の影響を見る事が出来ます。
本人自題の共箱に入っており、状態も問題ない上物として評価いたしました。
鑑定士より一言
掛軸の評価を左右するのが、シミや破れ、虫喰いなどの状態です。
100年近くの保管を経た掛軸作品の場合、無傷な作品は稀と言えます。
今回の作品は、お祖父様がこまめに虫干しをされていたそうで、
湿気など保管状態にも気を使われていたようです。
こたろうでは、こうした大切な作品を次の世代に繋げてまいります。
作品ご整理の際はお気軽にお問い合わせくださいませ。