洋画
マリーローランサン ラッセン 洋画/銅版画 版画の買取実績
インターネットでこたろうのホームページをご覧いただき、絵画のご相談をいただきました。
20数年前に購入されたクリスチャン・ラッセンの版画が思いのほか大きな作品で飾ることができず、箱にしまったままの状態で部屋の隅に保管されていたようで、このたび思い切って整理をしたいとの事でした。
同時にマリー・ローランサンの版画作品も整理のご依頼をいただき、ご相談の翌日に出張査定でお伺いし、すべての作品をお譲りいただきました。
査定のポイント
ラッセンは大きな版画作品によくあるシートの波打ちや額縁の傷なども無く、保存状態も問題ないことから高額な査定となりました。
ローランサンの版画は現在主流の没後に制作されたリトグラフではなく、ローランサン本人が管理・監修し、制作に当たった銅版画の作品となり、たいへん貴重な作品でしたが残念なことに本来あるべき本人の直筆によるサインが入っておらず少々の減点となってしまいました。おそらくは版画制作の際の試刷りの作品が後年、流通したものかと思われます。
●マリーローランサン
1883年 フランス・ パリで生まれる
アカデミー・アンベールで学ぶ。
1905年頃 G.ブラックを知り,彼を通してピカソ,アポリネールらと交わるようになる。
1912年最初の個展を開いて認められ人気作家となる。いずれの流派にも属さず,女性独特の優雅な色調と単純素朴な画風で淡い紅色,青,緑,灰白色を主色として,感傷的な乙女を好んで描いた。油彩画のほか,水彩画,石版挿絵,バレエの舞台装飾なども手がけた
1956年 パリで死去
鑑定士より一言
現在では美術、芸術の分野において女性の活躍も際立ってきましたが、少し前までは女流作家で成功を収めた人物はほんのひと握りしかいませんでした。
ローランサンが活躍した20世紀前半も同様に世界でも巨匠と呼ばれる女流作家はほとんどいない中、ローランサンは頭角を表し、ピカソやジョルジュブラックと交流持つなど目覚ましい活躍をした作家で、日本でもいわさきちひろが大きな影響を受け、人物の表情や色彩はどことなく相通じるところがうかがい知れます。
今は残念ながら閉館してしまいましたが長野県にマリーローランサンの美術館があったほどで日本でも多くのファン、コレクターがおり、これからもずっと語り継がれる巨匠の一人であることでしょう。