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ルーチョ•フォンタナ 洋画/現代アートの買取実績

ルーチョ•フォンタナ

買取エリア

大阪府大阪市

    ネット検索され、弊社へご来店されました。
    お祖父様の代から引き継がれた掛軸、絵画等多くのお品物が
    ある中に、イタリア人画家、彫刻家であるルーチョ•フォンタナの
    作品がございました。

     

    査定のポイント

    状態はややシミ、ヤケがあるものの、独特の世界観である中央部に
    切れ込みがある事が作品価値が高い要素として判断し、
    金額をご提示させて頂きました所、大変満足頂き相見積もりであった中、
    弊社でご成約を頂きました。

    ●ルーチョ・フォンタナ
    ルーチョ・フォンタナ(1899 – 1968)は、20世紀後半に革新的な表現を
    もたらしたイタリアの芸術家です。
    1899年にアルゼンチンで生まれ、父親も彫刻家であったことから、
    幼少期から芸術に興味を持ちました。ミラノに移住し、
    ミラノ美術アカデミーで彫刻を学んだ彼は、初期の作品では
    伝統的な彫刻技法を用いていました。
    しかし、次第に絵画と彫刻の境界を超えた新しい表現方法を模索し始めます。
    フォンタナは、「キュビスム」や「抽象芸術」、「未来派」など、
    20世紀初頭の前衛的な芸術運動から大きな影響を受けました。
    1927年頃、彼がイタリアに渡った際には、前衛芸術が各地で活発に展開されており、
    フォンタナもこれらの影響を受けて新たな表現を探求する道へと進みました。
    そして1946年、フォンタナは「空間概念(Concetto Spaziale)」という
    新しい芸術理論を発表することとなります。
    この理論は、キャンバスや彫刻の表面を切り裂くことで新たな「空間」を
    創り出すというものでした。これにより、彼は平面上に三次元の空間を生み出し、
    従来の芸術の枠を超えた新しい表現の可能性を追求しました。
    彼の理論と作品は、物理的な素材と空間の関係を再考させ、
    芸術の可能性を大きく広げるものでした。
    発表当初は「単なる破壊行為」と否定されましたが、現在では新しい空間の
    創造と解釈され、芸術表現を拡張した作品として評価されています。
    フォンタナの最大の功績は、物理的なキャンバスの制約を超えて、
    芸術に新しい次元を加えたことです。キャンバスを切り裂く行為は、
    平面上に新たな空間を創り出し、観客に新しい視点を提供しました。
    この手法は、後のコンセプチュアル・アートやミニマル・アートに大きな影響を与え、
    現代芸術の発展に寄与しました。

    鑑定士より一言

    ご自身でご愛蔵されていた美術品には、ひとかたならぬ愛着がおありと思います。
    こたろうでは、一旦見積を出させていただいて、しっかりお考えを整理したうえで
    ご売却ということでも大丈夫です。
    この度はありがとうございました。

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