エミール・ガレ　西洋アンティーク　陶器　絵画の買取実績

遺品整理のご相談をいただき出張査定で訪問しました。事前に専門知識もないので何社かに相談し、ご家族で検討、相談された後に結論を出したいとの事でした。訪問当日にはご連絡をくださった方のほかお父様も同席いただき、ひとつずつわかりやすいよう、どのような作品でどのような理由でこのような査定金額になるかを説明しながら進めていきました。さまざまな品目があるなかでガレの作品が目に入り少々驚くことになりました。

現在市場で流通しているガレの作品は大半がガレの没後に製作されたものですがこちらの作品はガレが健在だった頃に制作された貴重な作品だったのです。現在目にするガレの作品はほとんどが綺麗な色で作られている被せガラスの技法作品で、ガレ没後に引き継いで製作された工房作というものなのです。1904年のガレ没後から1931年に工房が閉鎖されるまでの期間に製作された作品が市場で流通しているのです。わずか30年足らずの間の作品ですのでもちろん高額で取引されているのですがこちらはそれ以前の作品となり、市場でも流通している作品は僅かなものです。ガレ本人が手がけた作品かまでは不明ですが「ミュージアムピース」級の逸品でした。10cm足らずの小ぶりな花器でしたがそのような大変貴重な作品ということをで査定金額をお伝えするとお父様がたいへん驚かれていたのが印象的でした。