洋画
勝平得之 絵画 版画の買取実績
ご遺品の整理をしていたところ絵画が複数出てきて価値がわからないため、処分する前に一度専門の業者に見せてから考えたいとの事でご相談いただきました。
一部印刷の作品など対象外のお品物もありましたが大半の作品はお買い取りさせていただきました。
査定のポイント
作品のなかに勝平得之(かつひらとくし)の木版画があり、経年による焼けなどはありましたが没後50年経過しているわりには概ね状態も良く、
故郷秋田の情景を描いた代表的な作品であったことから高値でのご提示になりました。
●勝平得之
明治37年 秋田市で代々紙漉と左官を職とする家に生まれた。
大正10年に浮世絵版画をみて、版画にひかれ、独習して同年末に墨摺りの木版画をつくり、秋田魁新聞に投稿、発表した。
昭和3年、第8回日本創作版画協会展に「外濠夜景」「八橋街道」二点が入選した。
このころ木村五郎について木彫技術を学び、秋田風俗人形、秋田犬などを製作して生計をたてながら木版画をつくり、
以後、卓上社版画展(昭和4-~5)、日本版画協会展(昭和6年以後)、国画会展(昭和6~18)、光風会展(昭和9~31)、帝展・文展(昭和6年以後)にそれぞれ出品した。
終始、郷土秋田の風物・風俗を題材として地方色豊かな作品をつくり、
昭和26年秋田市第1回文化賞、昭和29年秋田魁新聞社文化賞、昭和37年河北文化賞をうけた。
昭和46年死去
鑑定士より一言
版画作品は大きく分けて2種類あり、作者本人が元絵を描き彫り、刷りとすべて自身で手掛けたオリジナル版画の他、
作者自身が描いた作品に彫り師、刷り師が分業で作り上げたエスタンプと呼ばれる2種類の版画が存在します。
当然ながらすべて本人が仕上げた作品のほうが美術的な価値は高くなります。
近代の有名な作家では棟方志功(木版画)、荻須高徳(リトグラフ)、加山又造(銅版画)などは本人自ら版画制作に関わり、現在でも安定した評価が得られています。
絵画の整理がありましたらぜひ一度こたろうまでお問い合わせください。