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掛軸の飾り方と高く売るコツ

こたろうでは、お客様よりご依頼いただいた美術品を【お買取り】だけに徹するだけではなく、代々受け継がれてきた大切な美術品を、どのように残していくかのアドバイスも積極的にお伝えさせていただいております。

お客様のご自宅に出張させて頂くケースが大半ですが、その際多くの方がお出しになるお品物の中に掛軸があります。

今では飾る場所(床の間)も少なくなってきていて、お客様も「床の間が無いから処分したい」という理由でご依頼されます。

しかしこたろうではその掛軸を拝見し、査定と同時に様々なアドバイスをお話させていただいております。

 

 

 

掛軸の飾り方

 

例えばよく見る縦長の掛軸を飾る場合、普通であれば床の間に飾ります。
しかし最近の住宅には床の間がない場合があります。

その場合はちょっとした壁面に掛けて頂き、その下に即席の置床といわれる棚を合わせることで床の間ができ、違和感なく飾って頂く事ができます。

また丈の短い横物と呼ばれている掛軸などは、表装から額装に変える事によって床の間に限定することなく様々な壁面に飾る事ができるようになります。

それに合わせて額縁なども経験豊富なスタッフがどの様な額が合うか、どの場所に飾ると良いか、どこの額屋さんが安くできるかなど、親身になって対応させていただいています。

やはり先祖代々伝え残してきている家宝でもあり、こたろうでもそう簡単に「お売りく下さい」とは言えません。

また床の間にお飾りいただいている掛軸でよくある事ですが、多くの方が軸先と呼ばれる掛軸の一番下の左右に出っ張った部分に、陶器や木でつくられた風鎮と呼ばれる道具をつけていらっしゃいますが、大理石やメノウといった重い石の風鎮を合わせて飾られているケースが度々見られます。

昔はエアコンもなく、夏場などは窓を開け風通しの良い状態で過ごしていましたが、そのような時に掛軸が風でバタバタと動いてしまうのを鎮めるための道具だったのですが、現在では環境も変わりましたのでバタバタする事はあまりありません。

風鎮をつけると掛軸に余計な負荷がかかり掛軸を痛める原因にもなってしまいます。

「なるべく風鎮は使わない方がいいですよ」というアドバイスや掛軸の手入れの仕方、保管方法などもお客様にお伝えしています。

 

 

 

掛軸を高く売るコツ

 

掛軸は性質上、季節や行事といったその時期や場面で掛け替えていただくものですので、極端に言えば【売る時期】もお客様にとっては少なからず重要になってくると思います。

例えば、3月の桃の節句に掛ける雛の掛軸であれば、3ヵ月くらい前の12月あたりに売るのが良いでしょう。12月にお買取りした雛の掛軸は綺麗にして再度販売できる様に準備します。

その後3月の節句までの期間は4月~11月の時期に比べて骨董品の市場では通常よりも高い金額で取引されます。いわゆる“旬”です。

どの業者も長い期間在庫を抱える事はしたくないものです。

したがって掛軸の図柄は時期によっては取引金額が変わってくるのです。

前述の様に掛軸にはそれぞれ飾る時期があって、その3ヵ月前くらいを目安に売る事が良いかもしれません。

参考までに掛軸は季節や行事の少し前から掛け始めるのが一般的です。

 

 

・慶事用 (松竹梅鶴亀・旭日・高砂など)
・春 (椿・牡丹・桜など)
・夏 (あじさい・朝顔・翡翠など)
・秋 (菊・桔梗・柿など)
・冬 (南天・水仙・寒椿など)
・節句 (雛・兜・武者・滝上り鯉など)
・仏事 (彼岸・盆・各法要)
・常用 (水墨山水・達磨・虎など)

 

適度に掛軸を掛け替えることによって紫外線や湿気・乾燥などからも防ぐことができます。

結果としていざ売る時にきれいな状態であれば査定額もアップしていくという事につながっていきます。

鑑定士も人間ですので汚い状態の作品よりもきれいに管理されている作品の方が印象が良く写ります。

持ち主の作品へ対する思いが伝わってくるのです。

作品をお持ちになられた経緯なども一言鑑定士に伝える事によって査定の上積みの期待も高まってくるかもしれません。

 

骨董品買取こたろうでは国内、中国等の掛軸に精通した鑑定士が在籍しております。ご売却の際は査定のみの依頼でもお気軽にご相談くださいませ。