茶道具買取
「おもてなし」の心を育む日本の文化・茶道で使われる道具たち
茶道とは室町時代から現代まで続く、客人にお茶を振る舞う儀式であり、おもてなしの精神や侘び寂びなど、美しい心得を感じることができる日本の伝統文化です。その中で客人をもてなすための道具として、さまざまな意匠や工夫をこらした作品が生まれています。
茶道具の特長
「茶道具」とは、茶道で使う道具のことです。茶道は、鎌倉時代に、中国から薬として持ち込まれた抹茶がはじまりとされています。室町時代には、中国でつくられた「唐物」と呼ばれる茶器で茶を飲むことが大名の間で流行し、室町時代中期には、わび・さびの東山文化が開花、かの有名な千利休の茶の湯などがうまれました。千利休は、茶の湯の席に芸術性を求め、茶を飲む茶碗だけでなく、茶釜、水指、茶筅、茶筒などの茶器、掛軸や香合、屏風などの茶室に飾るものも茶道具として選んでいました。その後、様々な時代をめぐり、能や歌舞伎、浄瑠璃、相撲、琴、三味線や茶道、華道などの日本古来の文化とともに日本文化として今日まで受け継がれてきました。 現在でも、茶道具には茶碗、茶釜、水指、茶筅、茶筒などの茶器はもちろん、掛軸や香合、屏風などの茶室に飾るものも茶道具として扱われており、日本のみならず、海外でも人気の美術品となっています。 中でも、千家十職の道具は高額で取引されており、他にも表千家、裏千家、堀内流、久田流、武者小路流、の本格茶道具もコレクターの間では人気を集めています。 とくに、千利休に従い赤樂茶碗、黒樂茶碗を造った初代長次郎の茶碗は、千利休の侘の思想が表れており、高い価値があるとされています。
茶道の魅力・人気の理由
茶道具は茶事の中で必要とされる道具ですが、非常に季節性に富んでおり、茶事の時季に応じたものが用いられています。年間を通じて使用可能な道具もありますが、客人をもてなすための道具には季節や場にあったものが必要となります。そのため、茶碗でも図柄や形状など、季節に応じたものやお祝いなどをテーマとしたものなどが数多く製作されています。こうしたことから、茶道具は主催する茶事のテーマ・季節に応じた図案のものや形状のものを少しずつ買い集めていくことを楽しみとされている方も多くいらっしゃいます。
買取商品例
茶碗 / 楽茶碗 / 黒楽茶碗 / 織部茶碗 / 九谷茶碗 / 古伊万里茶碗 / 瀬戸茶碗 / 萩焼茶碗 / 白磁茶碗 / 備前茶碗 / 平茶椀 / 益子茶碗 / 三島茶碗 / 陶器 / 磁器 / 陶磁器 / 陶芸品 / 陶芸 / 焼物 / 香炉 / 織部焼 / 古伊万里焼 / 七宝焼 / 瀬戸焼 / 萩焼 / 美濃焼 / 九谷焼 /備前焼 / 唐津焼 / 益子焼 / 鉄瓶 / 銀瓶 / 急須 / 茶掛け / 喰篭(喰籠) / 菓子器 / 水指 / 茶入 / 香合 / 煎茶 / 風炉 / 釜 / 茶杓 / 風炉先屏風 / 棗 / 建水 / 蓋置 / 炉縁 / 棚 / 「表千家」 初代:抛筌斎 / 三代:咄々斎 / 四代:逢源斎 / 五代:随流斎 / 六代:覚々斎 / 七代:如心斎 / 八代:啐啄斎 / 九代:了々斎 / 十代:吸江斎 / 十一代:碌々斎 / 十二代:惺斎 / 十三代:即中斎 / 十四代:而妙斎 / 十五代:猶有斎 / 「裏千家」「今日庵」 初代:利休宗易 抛筌斎 / 三代:咄々斎 / 四代:臘月庵 / 五代:不休斎 / 六代:六閑斎 / 七代:最々斎 / 八代:又玄斎 / 九代:不見斎 / 十代:認得斎 / 十一代:玄々斎 / 十二代:又玅斎 / 十三代:圓能斎 / 十四代:無限斎 / 十五代:鵬雲斎 / 十六代:坐忘斎 / ・大徳寺・紫野・千家十職
茶道具の買取実績
代表的な取扱い作家
茶道具を高く売るポイント
point 1 代々続く茶道具作家/千家十職の作品
京都には千家十職として約400年に渡り、千利休に始まる茶道の宗家の注文に応じて作品を製作してきた工芸家がいます。陶器で言えば樂吉左衞門や永楽善五郎、漆器では中村宗哲、茶釜・金属器では大西清右衛門などは代々続く名工です。彼らは、茶道具を中心に製作しており、生活雑器の作品はありません。千家十職以外にも、茶道具の製作を中心として行っている工芸家がいます。例えば、陶器では大樋長左衛門、茶釜の名越家・宮崎家などが有名です。こうした代々続く工芸家の名門で作られた作品は、一度は持ちたい作品として憧れを持つ茶人も数多くいらっしゃいます。そのため、未使用品でなく、すでに他の人が使われていた作品でも、人気があるものです。
point 2 近現代の茶道具作家の作品
point 3 人間国宝や著名工芸家の茶道具
茶道具を専門に製作しているわけではありませんが、制作するジャンルの一つとして、茶碗や香合などを製作する工芸家がいます。
特に人気が高い工芸家として、人間国宝の指定を受けている方や文化勲章の受章された工芸家で、その製作した茶道具の人気が高い方は数多くいます。例えば、人間国宝の指定を受けた陶芸家では荒川豊蔵や三輪休雪、金工では高橋敬典や角谷一圭、漆器では松田権六や大場松魚などが作品の一部に茶道具を製作しています。
また、特に人間国宝や文化勲章の方でなくても大変人気がある方として、陶芸の加藤唐九郎、岡部嶺男、漆芸の一后一兆などがおり、その作品は人間国宝の作品より評価が高いものがあります。
また、茶道具の専門ではないため、彼らの作品は、茶道具として作られながらも、必ずしも実用性にとらわれずに製作されるものがあります。一方、茶道を行わないコレクターもおり、眺めて楽しんだり、置物として買い求める方々も実際は数多くいます。