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輝ける窓・ステンドグラス/小川三知・宇野澤辰雄・山本容子・鳩山記念館

●宇宙人と呼ばれた政治家

宇宙人と呼ばれる政治家がいる。第93代内閣総理大臣になった鳩山由紀夫である。突拍子もない発言、行動から世間の人からは宇宙人と呼ばれている。この宇宙人、ではない鳩山由紀夫は四代目となる政治家である。曾祖父・鳩山和夫は衆議院議長を務め、祖父・鳩山一郎は第52-54代の総理大臣である。一郎は自由民主党を結成させた立役者として知られる。そして、由紀夫の父・威一郎は外務大臣を務めた。また由紀夫の弟・邦夫は総務大臣・法務大臣などを歴任したが2016年に亡くなっている。

さて、その鳩山家四代の居住地は東京・文京区音羽という地域である。地下鉄駅は近いが、JR山手線の中心に位置し、現在でも閑静な住宅地である。ここに鳩山会館という瀟洒な建物がある。鳩山一郎が大正13年に建築した洋館である。一時、老朽化のため人の立ち入りは慮られたが、改修を経て、現在は一般公開されている。バラの季節にはさまざまな色のバラが咲き誇る庭園が人気だが、この建物は美しいステンドグラスの窓でも知られている。

●ステンドグラスとは

ステンドグラスとは、鉛のフレームに合わせて、色ガラスをカットし、嵌めこんで絵を模っていくガラスアートである。ヨーロッパでは中世の教会に多く作られてきた。たしかに薄暗い教会の中から浮かび上がるステンドグラスの模様や絵は荘厳であり、否が応でも神秘性を醸し出し、神聖な気持ちは高まる。ある意味、宗教におけるツールとしての役割を果たしたものであろう。

時代でいうと、ステンドグラスはその後に衰退期が訪れる。エナメルという着色剤が開発され、ステンドグラスにも複雑な絵が施されることが可能となった。しかし、エナメルによる着色が進むほど、ガラスの質感・透明感は薄れ、18世紀には単なるガラス絵というレベルにまで落ちてしまうことになった。

しかし、19世紀のアメリカでステンドグラスに革新が興る。その立役者はルイス・コンフォート・ティファニーという。現在、宝飾品のトップブランドであり、「ティファニーで朝食を」という映画のタイトルでより知名度が上がったあのティファニー創業者の二代目である。ティファニーは、ステンドグラスを立体物・具体的にはランプシェードとして使用する方法を考案する。それはガラス片の周囲を銅線で巻き、その破片同士をハンダ付けにより接合していく方法であった。これにより、平面のみならず曲面を成形でき、半球形のランプシェードなどもステンドグラスとして形づくることができた。今日でも、当時のランプシェードは人気となっている。

●日本でのステンドグラス

日本国内のステンドグラスとして有名なものは長崎県長崎市にある国宝・大浦天主堂のステンドグラスであろう。教会らしく、キリスト像のステンドグラスがある。元はこの建物が建築された1865年にフランスの教会から寄贈されたものであったが、1945年の長崎への原爆投下で当時のものは損壊してしまった。現存のものは昭和に複元されたものである。

明治維新後、建物の洋風化によりステンドグラスの需要が生まれ、欧米から窓枠ごと輸入し、建物に設置がされていた。1890年、ある男がドイツより帰国し、ガラス工房を立ち上げた。その男は、宇野澤辰雄という。日本におけるステンドグラスの祖と呼ばれる人物であったが、日本での需要が少なく、事業としては成立しなかったようである。しかし、親族や職人たちによってその技術は伝わり、現在まで続いているステンドグラス工房も存在している。したがって、日本のステンドグラスの歩みは、宇野によって始まったといっても過言ではない。

1910年、今度はアメリカよりステンドグラスの技術を持ち帰り、ステンドグラス工房を立ち上げた者がいた。この人物こそ、先に紹介した鳩山記念館のステンドグラスを制作した小川三知である。小川の持ち帰った技術はティファニーが用いた技術であり、現在この技術を使用するステンドグラス作家は、アマチュアからプロまで多数存在する。小川は東京美術学校で日本画を学んでおり、構図やデザイン、表現力をいかんなく発揮し、人気を博した。こうして明治期に産声を上げた日本のステンドグラスだが、製作された作品は関東大震災や太平洋戦争などにより、当時の作品の多くが消えてしまっていることは残念でならない。

山本容子という版画家がいる。かつて、吉本ばななの小説「TUGUMI」の挿絵として作品が使用され、ブレークした版画家である。彩色した版画作品を得意とした山本だが、版画以外に近年、世間の人々の目に触れる作品を残している。それが、ステンドグラスである。山本自身が、単独で制作するものではなく、原画をステンドグラス作家の協力のもとで制作するのであるが、パブリックアートとして大型のステンドグラスが数多く制作されている。実は、編集子がよく利用する東京メトロ副都心線・新宿三丁目駅構内に山本のステンドグラスがある。「Hop,Step, Hop,Step」というタイトルで、ウサギを描いた楽しい作品である。また成田空港や鉄道博物館などにも、山本のステンドグラスが収められているようであるので、こちらも見たいものである。

 

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