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ブロンズ像と現代彫刻・佐藤忠良/船越保武/笹戸千津子/帽子シリーズ

●鋳金と彫刻

2008年、東京国立博物館に二体の仏像が搬入された。その仏像は奈良・薬師寺に通常は納められている日光菩薩・月光菩薩の二体である。7世紀に建立された薬師寺に建立に合わせて鋳造されたこの仏像は渡来朝鮮人が中心となって製作されたものと推定される。編集子もこの仏像二体を「薬師寺展」で直接見る機会に恵まれたが、全方位から見られる展示をしており、薬師寺に収められているときには見ることができない背面も見ることができた。この仏像の背面を見ると、背骨や背筋など衣をまとっていない部分は人間そのものを見るようなリアリティさがあり、鋳造技術もさながら、原型製作を行った仏師の力量がしのばれる名品である。

鋳造という作業は、完成形の元となる原型作りから始め、外型というその形を写した外枠と中子と呼ばれる内型との隙間・中空部分に液体となるまで熱せられた金属を流し込んで原型の写しとなる作品を生み出している。小さい作品の場合は中子を要しない場合はあるが、概ね鋳金作品も金属彫刻も同様の作業によって作品を得られている。

  

●日本でのブロンズ彫刻の始まり

明治以前は、仏像以外の金属彫刻はほぼ作られていない。西洋で進んでいた銅の合金を使用するブロンズ彫刻はイタリア人彫刻家・ラクーザの来日によってもたらされたといわれている。それから、ブロンズ彫刻の制作を主に行った彫刻家として、荻原守衛や高村光太郎、そして朝倉文夫が登場し、ブロンズ彫刻の黎明期を日本にもたらした。ただ、こうしたブロンズ作品でも原型の芸術性は必要とされており、その意味では中世から日本で作られた鋳造による仏像製作と基本的には変わらない。いかに、人の心を打つ原型を制作できるかが、彫刻家の力量である。

そして、明治45年、奇しくも現代日本の彫刻家として名を馳せる二人が生まれている。一人は、舟越保武である。もう一人が佐藤忠良である。この二人は共に東京美術学校で同期となる彫刻家であった。この二人は現代具象彫刻の人物像で人間の美を追い求めた彫刻家である。

   

●佐藤忠良と船越保武

佐藤忠良は明治45年、宮城県に生まれている。美術家としてのスタートは彫刻ではなく洋画であった。歯科技工士で働く一方、当時在住していた北海道の美術展で入賞している。画家を志し上京するが、ロダンなど彫刻を目にして彫刻家への道に進むことを決意し、ついには東京美術学校の彫刻科へ入学を果たした。この時点で佐藤はすでに22歳となっている。奇しくも、先に記した船越保武も22歳で同大学に入学しており、終生の友でありライバルとの出会いでもあった。

大学卒業後には、本郷新、柳原義達らとともに、新創作派協会彫刻部門を設立した。その場で佐藤と舟越は切磋琢磨して作品を発表し続けた。

   

●佐藤忠良の作品

佐藤は兵士として満州に向かい、終戦後はソ連での抑留生活を四年経験した。帰国後に彫刻の制作を再開したが、製作する作品のモデルは、一般の市民や地方の人物が多く、「きたな作り」「地方めぐり」と揶揄されることがあった。その後は、周囲の子供を題材にした作品を制作した時期が続き、今度は「小児科」と揶揄されることになった。

大きな転機は、東京造形大学が発足し、その教授として迎えられたことである。ここに生徒となる笹戸千津子が一期生として入学し、卒業後には、助手として、さらに彫刻のモデルとして制作が始まった。このコンビで生まれた作品が佐藤の代表作ともいえる「帽子シリーズ」である。

笹戸には、つばがついた円形でトップがフラットな、いわゆるカンカン帽を被せ、上半身は裸のまま、下半身にはジーンズを履かせてポーズをとらせている。

こうして出来上がった「帽子シリーズ」の作品は、それまでの揶揄された作品とは異なり、洗練された現代の造形美として人気を得ていった。

その後は、海外でも個展が開催されることになり、パリの国立ロダン美術館やニューヨークやロンドンの画廊でも開催された。

佐藤は自ら製作した原型の管理を厳密にした。原型から制作されるブロンズ作品は八体までと決めていた。制作の終えた原型はすべて宮城県立美樹幹佐藤忠良記念館に管理保管を依頼している。同じ原型から数多くの作品を制作すると、原型の摩耗が生じる。また、佐藤の死後に製作されたものについては、佐藤の目が届かない作品となってしまうことを危惧したからである。そのため、佐藤がなくなった今では、再度原型から鋳造されることはない。自分の目の届かない作品は世に出さない、という遺言でもある。

  

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